感傷問題

Is this a desk? No, this is a chair.
これは机ですか?いいえ、これはイスです。
・・・って、イスと机の区別ぐらいつくだろ!

中1の英語の教科書にありそうな、こんな例文。
英語の教科書に載っている現実にはありえない会話は
昔から漫才のネタになっております。
英語のレベルが上がってくるに連れ、
語彙が増えるのでこのようなありえない会話は消滅します。
しかし、「この英文を和訳しなさい」的な、会話ではない1つの文だと
とても感傷的になる文が結構あります。
そんな文章をいくつか並べてみると、
1人の切ない男の人生が浮かび上がってきます。

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He has a lot of money but has few real friend.
(彼はお金持ちだが、本当の友達はほとんどいない。)

金はあっても友はいない、切ないですねぇ。
でも更に・・・

He seems to be hated by all of the women.
(彼は全ての女性から嫌われているようだ。)

きっと、金に物を言わせて何でも買うような傲慢な奴だったのでしょう。
それでも、金目当てで結婚した女性はいたのかもしません。
彼は父となります。
しかし、その傲慢さが祟ってか・・・

If our father had not failed in business that year,
we would be happy now.
(もし、我々の父が昨年ビジネスで失敗していなければ、
 我々は今、幸せだったろうに・・・。)

と、事業で失敗した模様。
恐らく家族にも逃げられてしまい、酒に溺れる毎日になってしまい・・・

I awoke and found myself lying on the bench of the park this morning.
(今朝、目が覚めたら、公園のベンチで寝ていました。)

どんだけ飲んだんだって話です。
そして、そんな生活が続いたが故に・・・

If I had taken care of myself in my younger days,
I would not be in poor health now.
(もし、若い頃に自分の健康に気を使っていれば、
 私は今、不健康ではなかっただろうに。)

そして、更に健康状態は悪化します。

There is little hope of his recovery.
(彼の回復の見込みは殆どありません。)

そして・・・

If the doctor had been sent for sonner, he would not have died.
(もし我々はもっと早くお医者さんを呼びにやっていたら、
 彼は死ななかったでしょう。)


いよいよご臨終となってしまいました。

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・・・こんな文が出てきて、和訳したり、英訳したりする訳です。
「朝起きたらベンチに寝ていた」の文とか、
問題文見て思わず吹き出しました。

逆の方向で面白かったのが、最後の「早くお医者さんを呼んでれば・・・」の文。
自分達のせいで死んじゃってるんもの。
英語の問題でそれは流石に重たすぎるって・・・(笑)