自転車紀行

昨日は天気も良く、別段する事も無かった為久しぶりに自転車に乗ってきました。

前日に天気予報を見ると風向きは西って事で、
東に行くには追い風ですが、どっちにしろ帰ってこなきゃならない訳ですから、
往路が辛い方が良いだろうって事で西へ向かいました。
目的地は大井川鉄道の車庫がある新金谷駅
それから世界最長の木造歩道橋である蓬莱橋に設定し、いざ出発。

家から国道1号に出て、東海道五十三次にも描かれている丸子宿のとろろ屋の前を通り、
更に行って静岡市と旧・岡部町(現・藤枝市)の間にある、宇津ノ谷峠を越えます。
この宇津ノ谷峠は伊勢物語に登場する「蔦の細道」で有名です。
と言っても、丸子のとろろ屋・丁子屋も然りですが、
恐らく有名なのは団塊世代ぐらいまででしょう(笑)

宇津ノ谷峠を越えると岡部宿で藤枝へと続いて行きますが、
この辺りは非常に緩いですが下り基調なので向かい風でもそれほど苦にはなりません。
しかし藤枝の手前辺りから、これも緩いですが上り基調。
加えて向かい風が思いの他きつくてスピードが全く出ず、辛い走りでした。
しかし島田を越えてちょっと行って大井川の橋が見えたときは嬉しかった。
何しろ大井川越えはこれが初めて。
静岡から大井川と言うと、地理的・文化的にも一つの境なので達成感がありました。

大井川を越えるとすぐにあるのが最初の目的地、新金谷。
駅舎のすぐ横に藤棚とベンチがあって、そこで先ずは一休み。
駅ったってローカル線の駅ですから駅前には人影も無く、堂々と汗だくのTシャツを着替え、
少し座っていると、そこから見えるホームに人が出てきたのでどうやら電車が来るみたい。
程なく踏み切りの音も聞こえてきたのでデジカメを取り出して待っていると来ました。

来たのは元南海21000系「ズームカー」。
大井川鉄道と言うとSLが有名で、「いい旅・夢気分」的な番組にはちょくちょく登場しますが、
電車の方も、かつて大手私鉄で活躍していた車両を譲り受けて、
しかもそれを原色のままで走らせているので、鉄ヲタ的には推せます。
他にも車庫の方には元京阪3000系テレビカー」が「寝て」ました。
あいにくお昼寝中のSLは見られませんでしたが。



で、ここから今度は大井川の右岸に沿って蓬莱橋を目指します。
この辺り、右岸は山が迫っていて少し尾根道になる事は覚悟していましたが、
やっぱり登りはキツイ(笑)
1kmちょっとで80m程の高低差をヒィヒィ言いながら登りました。
でも登りきって見えた光景が・・・

一面の茶畑です。
茶畑ぐらい見慣れている静岡県民でも、ここまで綺麗な光景と言うのはなかなか見られません。
しかもその先には藤枝辺りの街並みが見えて見晴らしも良い。
これは登った甲斐がありました。
更に少し角度を帰ると富士山が。
まさに「The・静岡」と言った風景でありました。



さて、ここから少し下って行くと、左にそれる道があって「←蓬莱橋入口」との立て札が。
素直に曲がると、かなり舗装も粗い農道になっててそれを下ります。
するといきなり現れたのが第二の目的地、蓬莱橋でした。

右手には富士山も見えました。(↓写真右側、雲との区別が難しいですが・・・)

で、これを渡っていくわけですが、
写真にもあるとおり、欄干が30cmぐらいしかないから結構怖い。
しかも川の上なので風がビュービュー吹きますから、余計に怖いのであります。
80kgあれば飛ばされる訳が無いのでありますが(笑)
100mぐらい行った辺りでかなり怖くなって、戻ろうかと思いましたが、
戻るとなるとあの山道を登らなきゃならない。
それはそれでイヤなので恐る恐る、約900mの橋を5分ほど掛けて漸く渡り切りました。
渡り切った左岸側は一応駐車スペースもあり、渡り賃を払う小屋もあって
一応、観光地としての体裁は整っています。

↑左岸側の入口

↑左岸側より橋の全景。897.4mあります。

↑世界一長い木造歩道橋としてギネスにも登録されています。

ここからは先ず国道1号線に出て、そして来た道をひたすら戻りました。
帰りは追い風、文字通り疲れを吹き飛ばしてくれる強力な味方になってくれて、
行きより遥かに速いペースで走れました。
静岡の市街地に戻ってちょいと家具屋に寄ったりなんかして帰宅。
走行距離はトータル82km程度、走行時間は4時間を少し切るくらいの道のりでありました。